はじめに
・これから求められる能力を知りたい方。
・心の疲れがとれない方。
・曖昧な状態に不安を感じる方。
実は、あなたが抱えていらっしゃるお悩みや向上心は、この概念で解決するかもしれません。
なぜなら、この記事では”科学的根拠”や経験談に触れながら、問題解決のヒントをご紹介しているからです。
つまり、こういうことです。
読み終わった頃には、解決するためにすべきことを”具体的”に知ることが出来ているでしょう。
是非この一期一会の機会に、ここならではの特別な記事を、もちろん無料でお読みください。
あなたのお悩みを、科学的概念で解決していくぞッ!!
あえて答えを保留するんだぞッ!
テーマ解説【ネガティブ・ケイパビリティ】
生かじりの判断ほど、性急で無謀な結論ほど、まやかしめいたものはない。
概要
今回のテーマは、”ネガティブ・ケイパビリティ”となっております。
イギリスの詩人であるジョン・キーツさんが発見したとされています。
「秋に寄せて」、「ギリシャの古壺のオード」などが知られ、25歳という若さにして結核に倒れた人物です。
テーマの内容は、「不確実なものや未解決のものを受容する能力」といったものです。
後に、精神科医ウィルフレッド・ビオンさんに再発見されているぞッ。
内容説明
時は1817年12月21日、キーツが弟にあてた書簡にネガティブ・ケイパビリティの記載が残されています。
いわく、シェイクスピアが桁外れに有していたものがネガティブ・ケイパビリティであり、次のように説明されています。
「短期に事実や理由を求めることなく、不確かさや、不可解なことや、疑惑ある状態の中に人が留まることが出来るときに見出されるものである。」
分かりやすく言うと、「分からないことに事実や根拠を求めず、不確かのままで穏やかでいられる能力」となるでしょうか。
私たちは”謎”に直面すると、どうしてもその答えを求めてしまいます。
なぜなら、脳は危険なものは見極めて今後の生存に役立てたいと思っているからです。
しかし、キーツはネガティブ・ケイパビリティによって”不確かさ”を受け入れるべきだと言っています。
これは、「創造的なものや人生の本質は”不確かさ”の先にあり、論理などでは説明できない超越したものである。」という考えに基づいているんですよ。
謎を謎のまま、宙ぶらりんの状態で耐え抜く力だぞッ。
参考文献など
日常でのヒント
生産性ばかり求められる現代社会において、この”ネガティブ・ケイパビリティ”は大事なことを教えてくれます。
下記にまとめてみましたので、参考にしてみてください。
- VUCAに対しての答え。
- 結論を急がないこと。
- 生産性と創造性は両立できない。
不確実で曖昧な時代
”VUCA”(ブカ、ブーカ)という言葉があります。
もともとは、1990年代後半に軍事用語として生まれた言葉だそうです。
これが、2010年代からビジネス界においても使われるようになりました。
意味は、下記のそれぞれの単語の頭文字から、「取り巻く環境が変化し、将来の予測が困難になっている状況」を意味します。
- V(Volatility):変動性
- U(Uncertainty):不確実性
- C(Complexity):複雑性
- A(Ambiguity):曖昧性
答えを出さないという決断
つまり、どんどん複雑になり将来がどうなるか分からない状態になってきているということです。
どうやら、OODAループと呼ばれる手法など、この”VUCA”への対抗手段は確立されているようです。
しかし、ここはネガティブ・ケイパビリティにならってはみてはいかがでしょうか。
きっと、答えを求めることだけが全てではありません。
”共感能力”のような、理論の伴わない向き合いかたも必要なのでしょう。
なぜなら、簡単に答えを出せるほど世界は単純ではありません。
「世界は白と黒で割り切れない、全てはその中間にある」ものです。
脳みそは怠け者
原則として、脳みそは怠け者です。
物事を見るときには、印象・感覚・傾向などで早とちりな”答え”を得ようとするものです。
- 確証バイアス:信じたことで裏付けようとする思考の偏り。
- ハロー効果:感情的な印象ですべてを評価しようとする。
- WYSIATI:手元の情報だけを重視し、手元にないものを無視しようとする。
- ヒューリスティック問題:難しい問題を簡単な問題に置き換えることがある。
ざっと思いつくだけでもこれだけあります。
普段の生活で意識していないだけで、脳みそは案外適当なのです。
もし、この事実を知らなければ”答え”が信頼できるものだと勘違いしてしまうかもしれません。
一度立ち止まって、”答え”から距離を取ることは必要と言えるでしょう。
なぜなら、ネガティブ・ケイパビリティによると、だんだんと他者や環境などの「取り巻く曖昧なもの」をより受け入れることができるようになるからです。
そうすれば、その先にある”本質”に近づけることでしょう。
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生産性が全てではない
これは、とある学生が行った実験です。
内容として、コンビニ跡地を有効活用できるような新しい事業の提案を指示しました。
開始してすぐに提案させたグループでは、別の新しいコンビニの導入などのありきたりな提案が多かったそうです。
次に、課題を”先延ばし”にしてもらい、その間に娯楽をさせたグループでは、個人指導センダーや倉庫などのアイデアが生まれました。
これらの最終的な結果を第三者に評価してもらうと、”先延ばし”にしたグループの創造性は28%も高く評価されました。
また、別の実験では、心理学者のリナ・スポートニクさんらが、科学研究のコンテストの優勝者に質問をしました。
その優勝から10年以上経過したころに、仕事や社会生活・健康関連の活動において”先延ばし”をするかどうかを聞きました。
結果、彼らの67%以上が”先延ばし”を認めました。
これらの実験から、先延ばしは生産性に欠く一方で創造性に繋がっているようです。
こうして生まれる創造性は、きっと問題解決力にも影響することでしょう。
まとめ
ネガティブ・ケイパビリティとは「分からないことに事実や根拠を求めず、不確かのままで穏やかでいられる能力」であるといえます。
謎を謎のままで宙ぶらりんにしておくことで、見えてくるものがあるのです。
まず、ますます複雑になっていく私たちの世界は、”VUCA”という言葉で表現されるようです。
一概に答えを導き出せないからこそ、このネガティブ・ケイパビリティのような向き合い方は重要だといえます。
また、私たちの脳は完璧には程遠く、むしろ適当な一面も多く見られます。
そのような中で、こじつけるように得た”答え”は決して信頼できるものではないようです。
最後に、少なくとも”先延ばし”により時間をかけることで創造性は向上するようです。
実際、レオナルド・ダ・ヴィンチさんなど歴史の偉人のなかでも”先延ばし”屋は散見されます。
生産性を求めて、合理的な業務や最適化が叫ばれる世の中ですが、このような曖昧な立場をとる忍耐強さも必要なのかもしれませんね。
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